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【庭日記・番外編】庭を造るということ
今年の6月から、ガーデンプランニングの勉強をするために学校に通っていました。造園会社で事務のアルバイトをするうちに、“庭をプランニングする”ということに興味が湧いて…
庭というと、まず植物のことが思い浮かびますが、庭を造る上でまず最初に考えなくてはならないのは、人の動線、それから人の視線です。そこに住む人が、どんなふうに住まい、どう動くのか。どこからどのように、庭を見るのか。その庭と共に暮らす人の気持ちになって、庭は作らなくてはなりません。
学校では、庭を造るための考え方を学びながら、実際に製図して、架空の庭を作り上げる課題に取り組みました。先生がとてもユニークな方で、提示された課題もとてもユニーク。題して“キムタクの庭を設計しよう”。クライアントが“キムタク一家”という設定です。“金に糸目は付けない”という設定はありがたかったですが、プライバシーの確保に気を使ったり、芸能人一家の生活を想像することは難しく、大変難儀しました。
今回の課題では、狭義の“庭”だけでなく、カーポートやフェンス、門扉、アプローチなど、住宅の建物の外に存在するもの全てについて考え、デザインしました。これらは、家の中のデザインを表す“インテリア”と対をなす概念として、“エクステリア”と呼ばれます。狭義の“庭”、つまり“ガーデン”より広い意味合いを持ちますが、これら全てが、“庭”と密接にかかわっています。トータルでデザインされたエクステリアはとても美しく、そして、とても暮らしやすいものです。庭もまた、そのトータルデザインの一部であり、エクステリア全体との調和を図ることで、庭が生きてくるのです。
先日、10月3日が課題提出日。
6人の受講生がいましたが、ケルト風のしつらえ、光源氏の六条院の再現、軽井沢の避暑地のイメージ…などなど、それぞれの個性が光るものばかり。デザイナーが違えば、同じ敷地でこんなにも違った庭になるのだなあと感心し、とても勉強になりました。
私がデザインした庭のコンセプトは“Reset &Charge:無に還る庭、満ちる庭”。
家で過ごす時間だけは、華やかな芸能界の喧噪から離れて、寛いで本来の自分を取り戻してほしい。そして、まっさらな状態になってそこからまた、明日のための活力を得てほしい。そんな気持ちを庭のデザインに込めました。初めて作った庭のデザイン、細かいところは詰め切れていないところが多々ありますが、およそ3か月の勉強を通して得たこと、その成果は最大限に盛り込めたと思います。満ち欠けのイメージから、月の意匠をデザインとしてところどころに取り入れました。伊達冠石の三日月型オブジェには先生のお褒めの言葉をいただき、ちょっと得意な気分になりました(笑)
これは架空の庭。実際にこの庭が完成した姿を見ることはできません。実際に造るとなると、細かいことをもっともっとたくさん考えて、造っている最中にもどんどん問題が発生して・・・それはそれは大変なんだろうなあと思うと、庭を造るということの難しさと奥深さを改めて感じます。
この記事をご覧になっているみなさんのお庭は、どんなお庭ですか?
大変満足?あるいは、もっとこうだったらいいのに・・・なんて常日頃思っていたりして。
こうしたい、という気持ちがもしあるのなら、造園会社さんに相談してみるといいですよ。庭のしつらえが変わるだけでも、暮らしの質は劇的に変わりますから・・・!
スズキ
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