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サクラの見分け方

暖かな日々が続き、さすがに暖房器具の出番も終わりに近づいてきました。
そんなお出かけ日和に「花見」に行かれる方が少なくはないと思います。
「春だし花見をしよう!」「いいね、〇〇公園に行こう!」
という会話を交わし、私たちは何も違和感を持たずに「サクラ」を見に行きます。
一言も「サクラ」という単語を発していないのに不思議ですよね。
それほど日本人の魂には花見=サクラという概念が刻み込まれているようです。
なんならサクラ=ソメイヨシノと思われる方もいらっしゃるでしょう。
ですが、頭上で咲いているサクラは本当にソメイヨシノなのでしょうか・・・?
現在、日本では500種類以上のサクラが見ることができるといわれています。
そんな中、公園や街路に植えられているほとんどがソメイヨシノです。
では、ソメイヨシノ以外でみなさんは何種類のサクラをご存じでしょうか。
何種類か特徴も交えてご紹介します。
1.ソメイヨシノ
まずは定番のソメイヨシノを例に挙げます。

サクラの種類を見分けるポイントをいくつか紹介します。
・花弁(かべん)・・・いわゆる花びらの部分です。大きさや形状、色の違いなどが現れますが、野生種では個体差が大きいです。
・萼片(がくへん)・・・つぼみの時に花弁を覆っている部分で、サクラでは通常5枚です。萼片自体の形や、鋸歯(きょし)と呼ばれるギザギザの有無や形状で識別します。
・萼筒(がくとう)・・・萼片につながる、文字通り筒のような部分。形状や毛の有無で識別します。
・小花柄(しょうかへい)・・・花につながる柄。
・苞(ほう)・・・小花柄につながる葉のような部分。一番根元にある最下の苞の形状や鋸歯の長さなどで識別します。
・鱗片(りんぺん)・・・花芽を包んでいたもの。触ると粘りがある品種もあります。
・花が咲くタイミング・・・ソメイヨシノが咲くタイミングに比べて早い、遅い、同時期か。また、若葉が花と同時に出てくるのかも重要です。
識別するには裏側を見る方が判断材料が多いかもしれません。

ソメイヨシノは
・萼片は細長く、鋸歯が目立つ。
・萼筒は、小花柄側が少しぷっくりとした筒状。
・萼筒から小花柄にかけて毛が多い。
・最下の苞は丸みのあるくさび型(∇のような形)で、毛がある。
という特徴があります。
2.オオシマザクラ


オオシマザクラは日本に自生している(野生種)サクラで、ソメイヨシノの片親といわれています。
芳香のある大きな花弁が特徴的で、開花と同時に若葉が開きます。
他にも、
・萼片は細長く、鋸歯が目立つ。
・萼筒は細い筒状~つりがね型で、小花柄ともに無毛。
・最下の苞は広めのくさび型で、長い鋸歯がある。
という特徴があります。
3.ヨコハマヒザクラ


横浜生まれ、鮮やかな紅色の花が枝先にまとまって咲きます。
・萼片は三角~卵型で鋸歯はなく、先端が内側に巻き込む。
・萼筒は太いつりがね型で、小花柄ともに無毛。
・鱗片の内側に長めの毛が生えている。
4.ベニシダレ


一般的に「シダレザクラ」と呼ばれる「イトザクラ」の、紅色がより濃い園芸品種です。
・萼片は三角~卵型、細かい鋸歯が多い。
・萼筒は壺型で、小花柄ともに毛が密に生えている。
・苞は落ちやすいため、ついていないことが多い。
という特徴がありますが、ベニシダレは個体差が大きい品種のようです。
5.ヤエベニシダレ


ベニシダレの八重咲き品種です。
・萼片は小さな(2~3mmほど)五角形で、細かい鋸歯がある。
・萼筒は短い筒型で、壺状を帯びており、小花柄ともに短毛が多い。
・苞は落ちやすいため、ついていないことが多い。
という特徴があります。
6.コヒガン


エドヒガンとマメザクラという野生種のかけ合わせで作られたとされる栽培品種の定番です。
”コ”ヒガンというだけあって、樹形は比較的小型です。
・萼片は五角形で、真ん中に目立つ脈が1本ある。
・萼筒は壺型で、小花柄ともに毛がある。
・最下の苞は楕円形で、鋸歯はあまり鋭くありません。
7.エドヒガン(?)
コヒガンの片親として登場した、エドヒガンと思われるサクラがありました。
コヒガンと見比べてみてください。


んん~正直に言うとコヒガンに見えます・・・
エドヒガンは本来、
・萼片は三角じみた卵型で、細かい鋸歯がある。
・萼筒は壺型で、ふくらみの方が直線部分より大きい。
・最下の苞は落ちやすい。
という特徴があります。
しかし、萼片も五角形っぽいですし、萼筒もふくらみ部分はそこまで大きくなく、苞も楕円形。
コヒガンと思しき特徴の方が強く出ています。

それなのにエドヒガンだと思う理由は、
①エドヒガンは日本に自生している野生種で、特徴としてあげられる部分の個体差が大きい。
②コナラの木の切り株にたまたま着床して芽吹いていた。
という2つが背景にあるからです。
自然に生えてきたのであればエドヒガンなのかもなぁという推理です。
なかなかに同定が難しいですね。
ここでは長くなってしまうので割愛しますが、ここで挙げた特徴以外にも雄しべと雌しべの長さ、雌しべが一部葉に変化している、花弁がうねっている、など様々な特徴で見分けることができるようです。
すべて識別できたらかなりの玄人です。
ついつい花より団子になりがちですが、サクラを見分けられるようになると更に花見が楽しくなるかもしれません。
サクラの花は一瞬で散ってしまいますが、機会があれば裏側まで観察してみてください。
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