★樹木医業務
クスノキ 炭疽病
先日、クスノキが半分枯れそうだと言うので、見に行って来ました。
強い剪定がされていて、そこが枯れて来ている感じです。
こういう症状は、以前に何度も見たことがあります。
おそらく、強剪定で弱っているところに、さらに今年の猛暑で
弱り、「炭疽病」にかかってしまったのだと思います。
![](https://sakura-teien.com/wp-content/uploads/2022/09/20220902_103459-768x1024.jpg)
雨が降っていたので、写真が暗くてわかりにくいですね。
今度明るいときに撮り直してきますね。
![](https://sakura-teien.com/wp-content/uploads/2022/09/20220902_103510-768x1024.jpg)
現地では、これ以上わからないので、枝を持って帰って詳しくっ調べます。
![](https://sakura-teien.com/wp-content/uploads/2022/09/20220902_160234-768x1024.jpg)
葉の枯れたところに、黒いツブツブが見られます。
これが炭疽病と思われる病徴で、これをこれから詳しく調べます。
![](https://sakura-teien.com/wp-content/uploads/2022/09/1662096456485-1024x769.jpg)
枝には、とても小さな虫がいて、樹液を吸っているようです。
とても小さいので、肉眼では見えません。
写真は、社長が顕微鏡で見ながら撮ってくれました。
これは「クスクダアザミウマ」というアザミウマの仲間で、
炭疽病のひとつの原因です。
![](https://sakura-teien.com/wp-content/uploads/2022/09/1662096474005-1024x769.jpg)
![](https://sakura-teien.com/wp-content/uploads/2022/09/1662158483815-1024x769.jpg)
炭疽病は、以前はクスクダアザミウマが媒介すると考えられていましたが、
実際はちょっと違います。
炭疽病の病原菌は、Colletotrichum gleosporiodes (不完全世代 Glomerella
cingulata)という子嚢菌で、アザミウマが持ってくるのではなく、初めから
クスノキの中に内生しています。
クスノキが健全な時には、病原性を発現しないでおとなしくしています。
クスノキが弱ってくると病原性が現れ、葉が枯れて来るようになります。
クスクダアザミウマが吸汁する刺激で、菌が活性化されるようです。
弱ったクスノキは、クスクダアザミウマに吸汁されることと、炭疽病菌に
よるダブルパンチで急激に枯れて来ます。
防除には、殺菌剤と殺虫剤の両方の散布が必要です。
さらに、強剪定をしない、健全に生育出来るように根の周りの
環境を良くするなどの根本的な対策が必要になってきます。
《 裕 》
世田谷の植木屋 さくら庭園
樹木医 川瀬 裕一郎
強い剪定がされていて、そこが枯れて来ている感じです。
こういう症状は、以前に何度も見たことがあります。
おそらく、強剪定で弱っているところに、さらに今年の猛暑で
弱り、「炭疽病」にかかってしまったのだと思います。
![](https://sakura-teien.com/wp-content/uploads/2022/09/20220902_103459-768x1024.jpg)
雨が降っていたので、写真が暗くてわかりにくいですね。
今度明るいときに撮り直してきますね。
![](https://sakura-teien.com/wp-content/uploads/2022/09/20220902_103510-768x1024.jpg)
現地では、これ以上わからないので、枝を持って帰って詳しくっ調べます。
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葉の枯れたところに、黒いツブツブが見られます。
これが炭疽病と思われる病徴で、これをこれから詳しく調べます。
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枝には、とても小さな虫がいて、樹液を吸っているようです。
とても小さいので、肉眼では見えません。
写真は、社長が顕微鏡で見ながら撮ってくれました。
これは「クスクダアザミウマ」というアザミウマの仲間で、
炭疽病のひとつの原因です。
![](https://sakura-teien.com/wp-content/uploads/2022/09/1662096474005-1024x769.jpg)
![](https://sakura-teien.com/wp-content/uploads/2022/09/1662158483815-1024x769.jpg)
炭疽病は、以前はクスクダアザミウマが媒介すると考えられていましたが、
実際はちょっと違います。
炭疽病の病原菌は、Colletotrichum gleosporiodes (不完全世代 Glomerella
cingulata)という子嚢菌で、アザミウマが持ってくるのではなく、初めから
クスノキの中に内生しています。
クスノキが健全な時には、病原性を発現しないでおとなしくしています。
クスノキが弱ってくると病原性が現れ、葉が枯れて来るようになります。
クスクダアザミウマが吸汁する刺激で、菌が活性化されるようです。
弱ったクスノキは、クスクダアザミウマに吸汁されることと、炭疽病菌に
よるダブルパンチで急激に枯れて来ます。
防除には、殺菌剤と殺虫剤の両方の散布が必要です。
さらに、強剪定をしない、健全に生育出来るように根の周りの
環境を良くするなどの根本的な対策が必要になってきます。
《 裕 》
世田谷の植木屋 さくら庭園
樹木医 川瀬 裕一郎
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